問い合わせへの返事が来ない原因はアナタに?初めてのメーカーとの取引で“信用ゼロ”から信頼を勝ち取る方法

1. 返信が来ない理由は「信頼度不足」かもしれない

メーカーに問い合わせを送ってから、待つこと数日。
既読もなければ、返信もない。
こんなとき、多くの人は「忙しいのかな」「案件が小さいから後回し?」と考えがちです。

問い合わせの返答率が低い製造業の現実と、その対策


しかし、理由はもっと根っこにあるかもしれません。

それは——あなたやあなたの会社の「信頼度」が足りていないということ。

ある地方メーカーの営業課長はこう話してくれました。

「初めて聞く会社からの問い合わせだと、まず会社名で検索します。何も情報が出てこないと…やっぱり慎重になりますね」

相手はあなたを知らない状態からスタートしています。だからこそ、最初の印象や情報の出し方がすべてを左右します。

2. 初取引では相手はあなたを“信用ゼロ”で見ている

新規取引は、まっさらな状態から始まります。
どんなに誠実な気持ちでメールを書いても、実績も関係性もなければ、相手の中では「この会社は安全か?」という見極めが先に来ます。

その第一歩が、バックグラウンドチェックです。

会社名+所在地で検索

会社名+代表者名で検索

公式WebサイトやSNS、業界ポータルへの掲載を確認

ネガティブな情報や悪評がないか調べる

情報が出てこない状態は「存在感ゼロ」に等しい。
最初の接点で信頼を失えば、その後のやり取りに進む前に可能性が閉ざされてしまいます。

3. WebサイトとSNSが持つ“信用の見える化”効果

私たちのマーケティングやクリエイティブ業界では、「公式Webサイトがない」「フリーメールでやり取りしている」企業は、ほぼ問題外とみなされます。それはサイトの有無自体が問題というよりも、「なぜ必要か」「ないことでどれだけ影響があるか」すら理解できない企業だと判断されるからです。
つまり、サイトがないことは単なる設備不足ではなく、リテラシーの低さの象徴と見なされるのです。自分たちのことすら客観的に見えていないところにマーケティングなんてお願いできないですよね。

一方、製造業では公式サイトを持たない会社もまだ珍しくありません。
しかし近年は、取引先選定や信用判断においてWeb上の情報を重視する企業が確実に増えています。

本音を言えば、サイトは絶対にあった方がいいです。
とはいえ制作にはコストがかかりますし、すぐに準備できない場合もあります。
そんなときは、無料でできるSNS発信で会社の存在感を積み上げるのも有効です。

たとえば、新潟県内のある小さな金属加工会社は、公式サイトを持たずにInstagramを開設。
製品の写真や加工風景、展示会の様子を週2〜3回投稿し続けました。
半年後、「Instagramで見たのですが」と新規顧客から問い合わせが入り、地元大手メーカーとの取引につながったのです。
発信の継続は、それ自体が“活動実績”として信用を積み上げる武器になる好例です。

4. 自分の信頼度をセルフ診断

問い合わせを送る前に、「自分は相手にどう見えているか?」を客観的に確認しましょう。

チェックリスト

✅ 公式Webサイトに会社概要・所在地・連絡先が明記されている

✅ サイトやSNSが半年以上継続して更新されている

✅ 過去の事例や活動記録が見える

✅ 商工会議所や業界ポータルに掲載されている

⚠ SNSやWebが存在しない、または開設直後

⚠ 検索すると無関係な情報ばかり出てくる

⚠ ネガティブな口コミや記事が目立つ

⚠が多い場合は、まずこの部分を改善してから問い合わせる方が成果は出やすいです。

5. 信頼度ゼロからでも返信をもらいやすくする5つの方法

初めての取引でも「この会社なら大丈夫そうだ」と思わせるには、小さな工夫で十分効果が出ます。

① 情報を完全に提示する

会社名・担当者名・役職・住所・電話番号、案件概要(数量・納期・仕様・用途)、予算感(幅でもOK)まで揃える。

例:「【アルミ部品試作見積依頼】数量10個/納期○月○日希望/予算○○円以内」

② 公式情報を見せる

公式サイトやSNSでの活動、展示会出展の記録など、積み上げてきた証拠を提示。昨日作ったSNSアカウントは逆効果。

③ 紹介を活用する

共通の知人や取引先からの紹介は最強の信用ブースト。メール冒頭で明記すると効果的。

④ 案件の魅力を示す

長期取引や量産の可能性など、相手に「優先したい」と思わせる将来性を添える。

⑤ 相手の得意分野に合わせる

相手のWebや事例を確認し、自社案件とマッチしているか事前にチェック。

6. 返信がないときの行動判断

メール内容と信頼度を再確認

相手が案件の優先度を下げている可能性を推測

問い合わせ先の適合性を見直す

それでもダメなら切り替える

無反応のまま時間を浪費せず、条件に合う別の企業へ動くことも必要です。

7. まとめ

初めての会社に問い合わせるとき、相手はあなたを「信用ゼロ」から見ます。
返信がない理由の一つは、案件や相手事情ではなく、あなた自身の信頼度不足かもしれません。

だからこそ、

情報を揃える

ネット上で公式な存在感を示す

紹介や実績を活用する

この3つを意識するだけで、初取引でもメーカーからの返信率は格段に上がります。
信用は一夜では作れません。コツコツ積み上げて、相手に「この会社なら安心」と思わせることが、最短の近道です。

急いでいるときに問い合わせが来ないと中々フラストレーションが溜まります。その原因は、いろんなケースが考えられるのですが、まずは客観的に評価しやすい「自分の信用性」を確認し、問い合わせの返答率を上げた方が良いでしょう。

この製造業における問い合わせ問題、双方にとってかなりの負担になってきているので、モノコンでもなんとか改善しようしているテーマであります。

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